合格できる作文を書くために

大村校 池田 翔平

合格できる作文を書くために、まず必要なことは、「作文を書き出すこと」です。作文問題の試験時間は45分しかなく、その中で昨年と今年は500字以上600字以内で作文を書く必要がありました。そのために取り組んだのが、「作文がんばり原稿用紙」です。作文に対する苦手意識を克服してもらうために、自由に作文を書いてみるという取り組みです。自分の趣味や宝物について、運動会のことや家族との思い出など、自由に好きなことを書いてもらいました。また、合わせて作文の構成についても指導しました。一段落目に自分の意見を書き、二段落目に自分の体験を書き、三段落目にまとめを書く、という三段落構成を徹底しました。

ある生徒は、作文に対する苦手意識が強く、5年生時は作文を書くことができなかったり、書き上げるのに時間がかかったりしていました。しかし、6年生になり、「作文がんばり原稿用紙」に作文を書くことを繰り返すと、作文に自信を持つようになり、「作文を書くのは楽しい」と言ってくれるようになりました。

このような取り組みを繰り返すことで、作文を書くことは楽しいことであり、三段落構成を守ることが大切であると、生徒たちに理解してもらえたように思います。

 
次に必要となるのが「出題の意図を正しく理解すること」です。今年度は特に冬期講座を中心に、作文の「書き直し」を徹底しました。冬期講座では、10日間で過去10年分の県立中入試問題に挑戦します。その中で、出題の意図とずれた作文の場合、もう一度原稿用紙を渡し、書き直しをさせました。

ある生徒は、上手な文章を書くものの、出題の意図とずれていたり、全く関係のないことを書いたりしていました。そのため、冬期講座が始まって3日間連続で書き直しをさせました。その生徒は、始めは嫌々ながらやり直しをしていました。しかし、書き直しを続けるうちに出題の意図に沿った作文を書けるようになり、自主的に書き直しを提出してくれるようになりました。結果としてその生徒は、10回の冬期講座の中ですべての作文を書き直し、合格を掴みました。

このように、冬期講座が始まった時には上手く書けなくても、何度も作文を書き直すうちに、出題の意図を正しく理解できるようになった生徒がたくさんいました。

次に、大切なことが「自分の体験を引き出すこと」です。近年の県立中学校の作文問題では、必ず自分の体験を書くことが求められます。しかし、中には「体験がない」という生徒も少なくありません。塾の授業では、そのような生徒の体験を引き出す授業を行っています。ある生徒は、作文を非常に苦手としており、「体験がありません」が口癖でした。しかし、その生徒はバスケットボールクラブに所属しており、そこで得た経験を常に作文に書くよう指導しました。その結果、入試本番では60点を取ることができ、合格することができました。このように、本当はたくさんの体験を持っているのに、それを生かせない生徒が多くいます。授業の中で「一番楽しかったこと」や「一番頑張ったこと」など、自分の体験を見直すことで、体験をふまえた作文をかけるようになります。

以上のことをふまえて今年度入試の結果を振り返ると、60点という高得点をとれた生徒が多くいました。これは、体験を書くことを常に強調し、やり直しを繰り返した結果だと思います。しかし反面、40点前後の点数しか取れなかった生徒もいました。来年度は今年度以上に「作文がんばり原稿用紙」を通して作文を書き出すことの大切さを伝え、書き直しの徹底を行い、体験をしっかり引き出していきます。来年度も人でも多くの生徒が合格できるよう、引き続き精一杯指導させて頂きたいと思います。