諌早本校 適性担当 髙見 信平
適性検査においては、適性問題特有の考え方や解法で問題を解く力が求められます。もちろん、学校で習う各科目の基本的な知識や解き方が土台になるのは言うまでもありません。適性問題特有の考え方や解法については、多くの適性問題に触れる中で、どんどん吸収していく必要があります。そのための道具となるのが「訂正ノート」です。
まず、授業では宿題で解いてきた問題の解説を行います。適性問題に対する問題の読み取り方や答え方を理解してもらいます。活字だけでは伝わりづらい適性問題の感覚的な部分は授業だからこそ体感させられると考えています。
次に、自宅へ帰ってからいよいよ「訂正ノート」の出番がやってきます。訂正ノートを作る目的は、問題の解き方を理解して使いこなせるようにするためです。したがって、訂正ノートはきれいに書き写すだけでは意味がなく、頭でしっかりと考えて理解しながらまとめるように指導しています。最終的には、先生の真似をして書くことを卒業し、アレンジを加えて自分の言葉で解き方の説明が書けるレベルを目指します。また、解き方だけではなく自分の間違い方についても分析してもらい、生徒一人一人に自分のケアレスミスの癖を把握してもらうようにしています。
その後、訂正ノートは提出してもらい、生徒一人一人に合わせてコメントを書いて返却します。良いところはしっかりと褒めつつ、課題があるところはどう直すべきか具体的に指示します。また、訂正ノートを通した質問には、より詳しく噛み砕いた説明を書き込んでから返却しています。
最後に、訂正ノートは入試や模試の前に見返すように話しています。訂正ノートは作成する過程を通して、問題を解けるようにすることが目的ですが、後から見返すための参考書の役割もあるのです。自分の間違いと真摯に向き合うことで結果として、世界に一冊の自分だけの最高の参考書ができるわけです。これほど心強いものはありません。 自分の努力の証、そして自分だけの最高の参考書である「訂正ノート」を通して、適性検査に必要な力を鍛えることができると考えています。