『訂正ノート』の力

諌早本校 適性担当 杉島 圭

 適性検査では、複数の教科が混ざり、文章が長く表や資料も多い問題が出されます。これを解くときに大切なことは「情報を正しく読み取ること」と「正解までの手順を理解すること」です。この2点を強化するために必要なことの1つが確実に復習をすることです。『訂正ノート』とは文字通り、問題を解いて答え合わせをした後で間違った所を訂正し理解を深めるためのノートです。小学校では毎日宿題が出ますので、子供たちは宿題をすることには慣れています。しかし、復習が習慣づいている子はどれほどいるでしょうか。例えばテストの後そのやり直しをさせている学校はあまりないと思います。つまり復習の仕方が分からない生徒が多いです。以上のことから訂正ノートの意義を理解し、真剣に取り組むことが合否に大きく影響すると私は考えています。

 6年生の夏期講座から訂正ノートの本格的な指導を始めます。夏期講座では毎日宿題が出ます。そして、授業で宿題の解説を行い答え合わせをします。その後、訂正ノートを書きます。最初にこちらから伝える注意点は、「字は丁寧に書く」、「答えだけではなく途中の式や考え方も書く」といった大まかなものです。書き方を細かく指示し、同じような見た目のノートにした方がチェックする側としては楽ではあります。しかし、あまりルールを決めすぎると訂正ノートを書くことへのハードルが高くなり、最悪の場合「書き方が分かりませんでした。」という言い訳につながってしまいます。まずはとにかく書いて提出すること、それが最重要です。ノートには生徒一人一人に合わせてコメントを書いて返却します。できている部分はしっかりと褒めながら、改善してほしい所は明確に指示します。真剣に取り組めている生徒は提出する度に、より見やすく工夫された効果的なノートを書けるようになっていきます。だんだんとそれぞれのノートに個性も出てきます。また、彼らのやる気を維持するためにも夏期講座や冬期講座のような季節講座中は集めたノートはその日にチェックして、翌日返却することを徹底しました。1日で5時間ノートを見続ける日もありました。

 訂正ノートに慣れた頃に始まるのが、土曜講座です。これは長崎県を含む様々な都道府県の過去問を解く講座です。毎週2つの過去問の解説をします。この頃から訂正ノートを通して質問をしてくる生徒が増えます。当然、授業中も質問は受けつけています。しかし帰宅後訂正ノートをまとめていると理解が不十分だった所に気づくこともあります。また、授業中は周りの目が気になる生徒もノートを通してであれば積極的に質問するケースも多いです。土曜講座で提出されたノートは翌週の土曜講座で返します。生徒は2冊の訂正ノートを持っていて、常に片方は先生に提出中、もう片方は自分の手元にある状態になります。学力の向上が目的ではありますが、2冊のノートの管理を通し受験への意識が高まる生徒も多いです。

 訂正ノートには時間とエネルギーがかかりますが、その努力が合格につながっていると私は信じています。